剣道稽古日誌(令和3年6月10日)No.88
一般 N本先生、M田先生、S井先生、I田先生、T屋先生、A川、S藤
高校生 磐城桜が丘高校剣道部
高校生は、今日で定期テストが終わりでしたが、その疲れているなか稽古に参加いただきました。
ありがとうございました。
また県大会お疲れ様でした。
「剣道とは剣の理法を通じた、人間形成の道である。」
この剣道の理念は、いいかえれば剣道の目的といってもいいでしょう。
ならば、剣道における試合も、この目的を達成するためのひとつの手段でしかありません。
試合で一度も負けを経験しないのは優勝者ただ一人で、ほか全員が負けを経験します。
とすると多くの剣道家は、この負けから人間形成に大切なものを学びとることになります。
もちろん、どうせみんな負けるのだから、負ける前提で稽古しろというのではありません。
勝つために、あるいは優勝するためにという目標をかかげて、厳しい稽古に堪え、今日よりも明日、明日よりは明後日と少しづつ自分を高めていくことが剣道をするものの心がけとして正しいのは言うまでも有りません。
しかし、努力した結果、たとえ勝負にやぶれたとしても、そこから学び得られるものを人生経験にいかしていくことこそ、さきほどの剣道の目的にかなうと思うのです。
もし、そうでなければ、剣道はひとにぎりの勝者のためだけのものとなってしまい、これほど多くの人が剣道に魅力を感じることにはなっていないと思うのです。
剣道の魅力は敗者が味わう悔しさよりももっと奥深いもので、負けることからさえ人格形成に必要な教えを得られるはずです。
ですから、あとになって、人生において勝敗の結果よりも、本気で稽古に取り組んだその過程そのものが大事だったということに気付かされたとき、剣道の理念「活人剣」が達成されたことに気づくのではないでしょうか。
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